『棒の哀しみ』北方謙三
『棒の哀しみ』北方謙三です。
ヤクザ田中の話。北方作品では珍しく主人公に好感が持てない。
【内容】
グレーのスーツ、地味なネクタイ、きちっと刈った髪。よく独り言を呟く神経質な男。一見普通に見えるが、田中という、棒っきれのようにしか生きられないやくざ者だ。強欲な親分の下、苛立っていた。素人をいたぶり、若い衆がやるようなことをする日々。先頭に立って抗争を乗り切り、跡目をとったつもりになるが、分家を言い渡される。のし上がらねばならぬと肚を決めた。文体の実験的な試みが話題を呼んだ記念碑的な連作短編集。
『蒼の悔恨』堂場瞬一
『蒼の悔恨』堂場瞬一です。
真崎薫シリーズ第一弾。面白い。次も期待。
【内容】
雨の横浜―「猟犬」と呼ばれる男、神奈川県警捜査一課・真崎薫の孤独な戦いが始まる!連続殺人犯・青井猛郎を追い詰めた真崎だったが、コンビを組んだ赤澤奈津をかばった一瞬の隙をつかれて深手を負い、逃走を許す。捜査から外されるも、青井を追い続ける真崎。犯人が次に狙う標的とは?そして真崎、赤澤、青井を結ぶ意外な接点とは?警察小説の名手が描く、緊迫の長編サスペンス。