さとうとしおです。

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『後妻業』黒川博行

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黒川博行『後妻業』です。

資産を持っている老人の後妻となって遺産を奪う女。
実際にも、筧千佐子事件、木嶋佳苗事件、上田美由紀事件など、連続不審死事件が起きており恐ろしいことです。

この後妻業の女と組んで分け前を得ようとする結婚相談所のワル。

後妻業をかぎつけて恐喝しようとする元マル暴のワル。

悪い奴らばかりが登場します。

最後は邪険にした弟のせいですべて水の泡。悪いことはうまくいかない。

一気読みでした。面白かったです。


【内容紹介】
妻に先立たれた後期高齢者の耕造は、六十九歳の小夜子を後妻に迎えていた。ある日、耕造は脳梗塞で倒れ、一命を取り留めるも喋れない状態に陥る。耕造の遺産を狙う小夜子は、結婚相談所を経営する柏木と結託し、早急に耕造の金庫から銀行の総合口座通帳と銀行印を奪い取り、三千九百万円をあっさり手にした二人。数日後、耕造の容体が急変する。耕造の娘である尚子、朋美は病院へ駆けつけるが、そこにはすでに小夜子の姿が――。

今作は、前科持ちの結婚相談所の所長柏木と、海千山千の女性小夜子がコンビを組んで、妻に先立たれた老年の資産家男性たちをターゲットに、彼らの遺産を狙う、その名も「後妻業」。そのやり口は、籍を入れることなく、自らの家財を運び込み、実質的な妻として振るまうことで、妻としての地位を確立し、ひそかに、遺言書を作成してしまうというやり口だった。そして、頃合いを見て、男性を殺害し、遺産は山分けをする。順調に行っていたかに見えた「後妻業」の影に横たわる資産家たちの不審死の闇。遺族も気づかなかったその巧妙なやり口に、遺族とその同級生の弁護士も気づくのだが……。内情は真っ黒な行政書士、元刑事の興信所所員、ムショ帰りの小夜子の兄、そして柏木の知られざる過去などが絡み、ストーリーは思わぬ方向へと転がっていく。

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