『冬に光は満ちれど―約束の街〈3〉』北方謙三
『冬に光は満ちれど』北方謙三です。
約束の街シリーズ第3弾。再々読。
北方ワールドに浸っています。
S市郊外のトンネルを抜けると蜃気楼のような街が眼の前に広がる。私はかつての師・市来を捜すためにこの街へやってきた。三千万円の報酬で人ひとりの命を葬る。それが、彼に叩きこまれた私の仕事だった。五年前、この稼業から互いに身を退いた。なのに何故、市来は今、ひとりで仕事を踏もうとしているのか。老いぼれた躰で何ができるというのか。私が代わりに、標的を殺るしか、もはや止める術はなかった…。